子どもの英語教育はいつから始めるべき?

数年前に、小学校でも英語が必修科目になりましたね。

もはや、やりたい人だけがやっていればいいものではなく、必要不可欠なものになってきた英語。

子どもがお腹にいるときに、0歳から、はたまた胎教から英語を子どもにやらせましょうというダイレクトメールがばんばん届くようになり、胎教から!?と驚きました。

 

やはり、英語教育を始めるのは早ければ早いほど良いのでしょうか。

いくつかメリットとデメリットをあげて考えてみたいと思います。

 

目次

 

 

早期英語教育のメリットとは

言語習得の臨界期に間に合う

言語習得には「臨界期仮説」というものがあり、ある一定の年齢を過ぎると新たな言語を習得することが難しくなると言われています。

一般的には、言語の臨界期は10~12歳といわれており、この年齢を過ぎると言語習得能力が急速に衰えるそうです。また、発音に限れば、臨界期はもっと早いとも言われています。

 

気づいたらできるようになっている

日本人の大人が苦労しがちな「R」と「L」の発音も、幼少期に英語に触れた子どもはネイティブのように発音します。

日本人が「お」と「を」の発音を難なくできるのと同じようなことでしょうか。

そして本人が特に苦労するわけではなく、いつの間にかできるようになっているという点が良いですよね。

 

早期英語教育のデメリットとは

幼少期の発話が遅れる可能性がある

国際結婚カップルの子どもがよく直面する問題として、複数の言語に触れることにより、子どもが混乱してことばがなかなか出て来ないといったことがあるようです。

父親がA国の出身、母親がB国の出身、住んでいる国がC国などとなってくると、母国語をどれに設定するかという問題も生じますし、子どもの混乱が大きそうで、発話が遅れるのも分かるような気がします…。

 

思考力を妨げる可能性がある

複数の言語にさらされることにより、言葉の発達が遅れ、さらにどの言語においても一定のレベルに達しなかった場合、思考するためのツールである言語が存在しないわけですから、思考能力が発達しない可能性があります。

さらに、言葉を使って抽象的な概念を考えるということができず、学習面にも影響を及ぼす可能性があります。

 

まとめ

子どもの性格による差も環境の差も大きいので、絶対に早期英語教育が良いとは言えませんが、個人的には、デメリットよりもメリットのほうが大きいと思いました。

ケースバイケースなので一概には言えませんが、多少の発話の遅れや混乱は成長とともに解消されると思いますし、まわりがフォローすることによって、どの言語でも一定のレベルに達しないといった事態は回避できるような気がします。

 

反対に、過ぎてしまった臨界期はやり直せません。

頭の中にいくら完璧な文章があっても、それを発音することができなければ相手にはなかなか伝わらないものです。

 

というわけで、親子ともに無理なく楽しめる範囲で、できるだけ幼い頃から英語に触れ、臨界期というメリットを最大限に享受するのが良いのではないかという結論にたどりつきました。ただ、矛盾するようですが、英語はあくまでツールであって目的ではないということが大前提です。言語教育ばかりに集中して、伝えるべき本人のアイデンティティーやキャラクターが空っぽでは本末転倒ですものね。